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現在主に使われている文様8
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花丸文〈ハナマルモン〉
草花を円形におさめた文様で、丸文の1つです。菊・桔梗・水仙・梅・燕子花〈カキツバタ〉など、あらゆる花を文様化することができ、能装束や小袖をはじめ、現在のキモノや帯の柄など多くのものに表わされています。また、刺繍で表わしたしゃれ紋にも使われています。
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檜扇文〈ヒオウギモン〉
檜扇は、檜〈ヒノキ〉の薄板の上部を絹糸でとじた扇で、平安時代の貴族が装身具として用いたものとされています。美しい彩色で絵を描き、飾り結びとして長い紐と房に動きをつけて、典雅な文様として表わされています。
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檜垣文〈ヒガキモン〉
檜の薄板を網代のように斜めに組んだ垣根を文様化したもので、幾何学的な構成は、帯や小紋の柄に多く用いられてきました。檜垣に菊唐草を散らしたり、梶〈カジ〉の葉をあしらったものなど、様々な表現がとられています。白生地の地紋にも多く使われています。
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風景文〈フウケイモン〉
自然の風景を絵画風に文様化したもので、江戸時代友禅染が盛んになるにつれて広まりました。近江八景はその代表例ですが、王朝風の御所解〈ゴショドキ〉文様や楼閣〈ロウカク〉山水など情緒に富んだものが多数あり、特に名所ではない風景もあります。留袖や訪問着などによく用いられます。
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吹寄せ文〈フキヨセモン〉
種々の落葉や落花が地面に吹き集められた様子を文様化したもので、銀杏・紅葉・松葉・松毬〈マツカサ〉・蔦〈ツタ〉の葉・栗の実など、秋風が運ぶ晩秋の情緒を表わしたり、桜や菊を交えて季節にこだわらず、自由に描かれたものもあります。日本的風情のある文様として好まれています。
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藤棚文〈フジダナモン〉
美しい藤の花は古くから愛され、平安時代後期、藤原氏全盛の頃に文様として完成しました。藤棚文は、藤の花が棚から垂れ下がっている様子を文様化したもので、友禅染などに多く用いられています。藤を使った文様は多数あり、家紋としても用いられています。
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平家納経〈ヘイケノウキョウ〉
広島県の厳島〈イツクシマ〉は平家ゆかりの地で有名ですが、厳島神社に残された装飾経のことを平家納経といいます。全33巻あり、各巻とも表紙・見返しから本文の料紙まで、美しい染紙や金銀箔を散らし、濃い彩りの絵画などで飾られた豪家な経本です。それらは現在のキモノの文様にも取り入れられています。
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鳳凰文〈ホウオウモン〉
古くは中国で尊ばれた想像上の瑞鳥〈ズイチョウ〉で、麒麟〈キリン〉・竜・亀と共に、四瑞とされています。鳥の王と位置づけられ、雄を鳳、雌を凰と称し、名君によって天下が泰平になれば現われると伝えられています。現在でも吉祥文として祝儀の衣装に多く用いられています。
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牡丹唐草文〈ボタンカラクサモン〉
室町時代から近世にかけて、唐草文様の代表となる文様になりました。牡丹と唐草を組み合わせた文様で、中国の宋、元から伝えられたものは、名物裂として優れた作品が残されています。室町時代までは牡丹の葉形を写生的に描いたものが多く、江戸時代以降は唐草に牡丹を添えた形が定着しています。
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籬文〈マガキモン〉
籬とは木や竹、紫などを粗く編んだ垣のことで、日本的な風物として文様化したものです。風景の一部として描かれることが多く、菊や梅、秋草などと共に独特の雅趣〈ガシユウ〉を生み出しています。現在も、留袖や訪問着、染着尺などに用いられています。
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松皮菱〈マツカワビシ〉
菱形の上下に小さな菱形を重ねたような幾何学文様で、松の木の表皮に似ているところからこの名がつきました。平安時代末期から鎌倉時代にかけての絵巻物にも多数見られ、桃山時代の辻が花染にも多く用いられています。この形を平面でいくつかに区切って文様付けした松皮菱取りも多用されています。
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真帆文〈マホモン〉
船の帆を船体と直角に張り、風を全面に受けた帆船を描いた文様です。帆船全体を描いたものより、帆だけを描いたものが多く見られます。
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